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【あめつち】月映の森と主のこと



◆月映(つきはえ/レックウザ♂寄)
「在るが侭、自然の流れに身を任すと良い」
「今宵は月が綺麗だな。お前も一緒にどうだい?」
 
 
月映の森という大きな森の主。森を守る龍のアヤカシで、数千年以上生きていると言われている。
性格は穏やかで生き物には隔てなく優しいが、自然の調和を一番に考えるためにそれを乱す者には残酷な程に容赦がない。
強い妖力を持っており、森全体に「悪いモノ」が入らないようにと結界を張ったり、森の中心にある御神木を守るために
そこまでの道を月映が認めない限り通れなくしたりと様々な森の仕組みを形作っている。
迷い込んで来たり生きるための糧を獲りに来るニンゲンはそのまま放っておくが、
必要以上の狩りをしたり森の木を切ったり、森に悪さを働くニンゲンには呪いや祟りを持って制裁を下している。
 
種族的に現在もある程度の高さまでは飛ぶ事が出来る。
また、飛んだ先で雲に触れる事で、その雲が通って来た道程や記憶を読み取れる力を持っている。
森に居ながらも多くの知識を持ち見聞が広いのは、その能力の賜物らしい。
普段は半人半龍の姿をしているが、完全に龍の姿になる事も、完全にニンゲンの姿になる事も出来る。
 
元来は空高くに棲み塵や雲の水分を食べて暮らしている龍だったが、大昔に流れ星に衝突して月映の森に墜ち、
森の生き物に看病されて森(地上)の食べ物を食べたが故に、再び空で生きていく事が出来ない体になってしまった。
しかし恨みよりは助けて貰った恩義を森に感じており、寿命が近付いていた先代の森の主からその座を譲り受け、
新たな森の主になる事に決めた。尚、その際に本来の名前を捨てて森の名前である月映を名乗るようになった。
森の主となる事で、森と共に生き森と共に死ぬという枷を負い、月映の森が死ぬ時には月映自身の命も潰える時となる。
 
 
 
【月映の森】
月が綺麗に映える巨木があると言われている事からその名前が付いた大きな森。
その由来通り森の中心には巨大な御神木がそびえ立っており、その枝の上から見る月は絶景だと言われている。
ただ、噂はあれどその御神木のある場所に辿り着いたという者はほんのひと握りで、
余り深入りすれば森の主を怒らせ祟りを受けるとして、近隣の者達は畏怖を抱いて近寄らない事が多い。




 
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